宮沢俊義と八月革命説

コンバンワ、経塚丸雄です。

 

憲法記念日なので、小難しい話を(超分かりやすく)書きます。

無興味の方は、下の犬漫画のみ読んで、後はサッサと逃げちゃって下さいね。

 

 

「おもんない」ので閲覧注意

現行の日本国憲法は、明治憲法の改正条項により誕生しました。

普通に考えれば、明治憲法の後継憲法ですよね。

 

でも、東大の宮沢俊義教授は「両者は繋がりのない別物」と考えました。

ドイツ法の流れをくむ宮沢は、憲法の上位概念としての憲法制定権力を認めます※。

文字通り「憲法を、制定する、権力」ですね。

明治憲法は天皇が制定した欽定憲法です。

つまり、明治憲法の憲法制定権力は天皇です。

対して、日本国憲法の憲法制定権力は明らかに我々国民です。

 

ここで宮沢は考えます。

 

「憲法を制定する権力が変わるのは、明治憲法の死を意味する。憲法改正の限界を越えているよな! 日本国憲法は、新しい憲法制定権力である国民が、新たに、独立して制定した憲法であり、これは明治憲法を改正したものではなく、法制上の革命が起こった(昭和20年8月にポツダム宣言を受諾したとき)ということなんだな」

 

――と。  所謂「八月革命説」であります。

 

ただ、これね……「だから何よ?」てな話だと思います。

明治憲法から日本国憲法への移行が「革命」であれ「憲法改正」であれ、日本国憲法が現行の最高法規として機能している現状には影響ないわけですからね。現に、日本政府は戦後一貫して両憲法の連続性を認めてきましたし。

ただ「革命」という言葉にワクドキするタイプの人とか、日本国憲法を改正するには限界があり、例えば9条を変更するのは「憲法改正の限界を越えており、許されない」と考える憲法学者の方には、便利なアイテム(学説)かも知れません。

 

ン十年前、経塚は中央大学で法律を学びました。

憲法の答案を書くときは(A評価が欲しかったので)当時通説だった宮沢説(革命説)で書いていた記憶がございます。ビシバシ違和感を感じながらね、

 

革命説が、つ、通説?……日本の憲法学界って、ちょっと変わっています。

 

※ドイツ法と違い、英米法では憲法制定権力という概念を認めません。代わりに、その国の歴史や慣習の総体としての「法」が憲法の上位概念として存在すると考えます。所謂「法の支配」ですね。

 

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そうだ!

「チキチキマシン猛レース」だ!

どこかレイに似ているケンケンの本名 は「マトレー」というそうです。

 

ちなみに、漫画の3コマ目の建物は、最高裁判所です。

それではまた、明晩19時に! 

 

 

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