コンバンワ、経塚丸雄です。
小学生の頃、近所に鼻を垂らし、いつも口が開いていいるような、
絵に描いたようなアホガキが住んでおりました。
御近所ですから、遊んだこともありましたが、正直面白くないんです。
話題が乏しく、つまらない。
冗談を言っても笑いのツボが違うんですね。
そもそも、
彼の父親が始終家にいて、寝転んでテレビばかり視ているのが気に喰わない。
「アホのパパは、やっぱりアホだな」
と、内心で彼とその家族を小馬鹿にしておりました。
当然、次第に付き合いはなくなりました。
ちょうどその頃、経塚は将棋を覚えました。
結構強かったです。
我流でしたが、父や兄は勿論、学校でも無敵。
天才かも知れません。鼻高々でありました。
「ね、丸雄ちゃん……将棋やるの?」
ある日、件のアホガキに声をかけられました。
「ああ、やるよ。教えてやろうか?」
「うん、教えてよ」
で、丸雄ちゃん、あっさり五連敗……それも惜敗じゃなくて惨敗だ!
なまじ彼のことを馬鹿にしきっていたので、目が点になった記憶が御座います。
丸雄ちゃん、プライド、ズタボロ!
例の「いつも家にいる父親」がアマ3段とかで、彼は定石を教わってたんですね。
教わっただけでなく、それを覚えて実戦する能力も備えていたわけです。
自惚れだけの我流では、幾度やっても勝てない道理です。
以来「人は見かけによらない」が経塚のモットーとなりました。
ホント、人間、何を隠し持っているか分かりませんものね。
とてもいい経験だったと思っております。
それではまた、明晩19時に!