コンバンワ、経塚丸雄です。
昨年までの経塚の歴史時代小説は、12冊すべてが江戸期を舞台としておりました。
対して、新刊の「三河雑兵心得シリーズ」の舞台は戦国時代です。
江戸時代の史料はほぼ完璧で、かなり細々した事項でも、真面目に調べれば大概答えはがみつかるものでした。
それが戦国期になると、史料が格段に少なくなってしまうんですね。
あっても「諸説あり」みたいなのが多くなります。
御先祖様たち、戦いに明け暮れ、記録を残す暇がなかったんですかね?
超有名武将の出自に関しても、生地・生年があやふやな場合が多いです。
ホイップこと松永久秀は、1508年の生まれであることは確かでも、生誕の地に関しては
阿波、摂津、山城と三説があります。父親もあやふやですね。
リスこと明智光秀は、生年も生地も父親もあやふやです。それこそ、諸説あります。
生誕の地に関しては、六ヶ所も候補があるそうです。
マルタロウこと真田幸村(信繁)は、信濃の生れで父親も確かですが、
生年に関しては1567説と1570説が対立しております。
所詮は創作物(小説)ですから、史料が無い場合は想像して描きます。
確定しているいくつかの事項から複数の線を延ばしていき、
その交わる点を見つけ、なんとか辻褄が合うように創作します。
巧く話が合うと、まるで歴史を開明した気分になり、少しだけ嬉しいです。
歴史時代小説を描く楽しみでもあります。
レイの「出身地」については、下の2記事を御参照下さいね。
それではまた、明晩19時に!