コンバンワ、経塚丸雄です。
いよいよ新作刊行!
三河雑兵心得シリーズの第四巻です。ご購入はこちらから!
寄騎(よりき)とは、戦国期に、番頭や物頭※の下に配置された武士を指します。
部下として番頭や物頭の命令には服しますが、決して彼らの家来でありません。
あくまでも戦国大名の直臣です。
殿様から命じられ、番頭や物頭の部下として「寄った、騎馬武者」との意味。
(※番頭……主に、騎馬隊を率いる高位の武士(大佐~少将級)。
物頭……主に、足軽隊を率いる中位の武士(少佐~中佐級)。
ほかに、小頭は物頭の下僚(下士官)で、10~30人の足軽を率いた)
この巻の題名には「「弓組寄騎」とあります。
意訳すれば、弓頭(物頭)が率いる足軽弓隊の「副隊長」ほどの意味です。
弓頭が少佐~中佐級なので、その寄騎は少尉~大尉の下級士官となります。
因みに、江戸期を描いた時代劇には「奉行所の与力」が頻出します。
「寄騎」から派生して「与力」と言う言葉が生まれたのは確かですが、
実際の「与力」は、戦国時代の小頭級が就任した小役人です。
職務上、騎乗が認められ、一騎、二騎と数えられましたが、あくまでもお目見え以下の身分で、江戸幕府にあっては旗本とは呼ばれませんでした。
屋敷の門も格式のある長屋門は許されず、冠木門だったようです。
戦国期の「寄騎」は文字の如く、立派な騎乗の身分(旗本)だった分けで、「寄騎」と「与力」では随分と差がありますね。
それではまた、明晩19時に!
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